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2002年07月号 掲載 

美しい校舎 
 
 

八幡浜市清水家庄屋屋敷につくられた日土幼稚園

(同左)


八幡浜市立江戸岡小学校

愛大附属中学に残る旧制松山高校の校門

 明治から戦後のしばらくにかけて、今のように世に物が溢れてはいなかった時代の学校建築には、教育によせる人々の深い敬意と期待がこもっている。年を重ねて表情が豊かさを増したせいもあろうが、いずれも理屈抜きに美しい。どことなく清らかな貧しさを湛えていて品格を感じる。ここ数年に出逢った校舎の中 からいくつかを思いつくままにあげてみよう。漱石が教え、子規が学んだ松山中学唯一の遺構明教館。宇和町の開明学校、米博物館として移築保存された旧宇和町小学校の木造校舎群。愛媛大学付属中学講堂として使われている旧制松山高校講堂。戦後の物不足の時代に建築家松村正恒が少ない予算で建てた八幡浜市立日土小学校、江戸岡小学校、長谷小学校。かつて校長だった漢和辞典『字源』の編者簡野道明の思い出を校歌に伝える肱川町立予子林小学校。さらに、庄屋屋敷を使用した日土幼稚園、西条陣屋の中に建てられている栄光幼稚園と西条高校、城郭の中の大洲高校なども忘れがたい……。

内子町立大瀬中学校の中庭通路に使われた旧校舎の屋根瓦

新しいのもひとつだけ。原広司の内子町立大瀬中学校。中庭通路に使われた旧校舎の屋根瓦。


肱川町立予子林小学校

開明学校(明治15年)


旧宇和町小学校の廊下

旧宇和町小学校校舎

 夏休みは明治の小学校
「開明学校」に体験入学しよう!


夏休みに、かすりの着物に藁草履(主催者が貸与)姿で「読み書きそろばん、修身、昔の遊びなど明治の学校生活を追体験する催しが愛媛県宇和町の国重文開明学校で行われる。小学生(三年生以上)はふるって参加しよう。

●日時/平成14年8月4日(日)9時半受付開始、14時半頃解散。
●小学生(3年生以上)先着順40名限定。
●参加費2000円(入館料・弁当・記念写真などの費用含む)
 付き添いされる保護者の方は一人につき、弁当代500円と入館料200円が必要
※申し込みは6月1日より往復葉書でのみ受付
  〒797-0015愛媛県宇和町卯之町3丁目110 開明学校へ。
  応募状況など、お問い合わせは電話(0894)62-4292

 
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