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2007年06月号 掲載 
ホクレア号が宇和島に来港


明浜沖で。
ホクレア号は船長が約20m。幅が5.3m。外洋を航海した際は12~13名程、比較的安全な内海(日本国内)は、22名ほどが乗船しているという。ホクレア号には釘は一切使われていない。各部位は全てロープで繋がれ、ロープ全ての長さを合わせると全長10kmに及ぶそうだ。


彫刻家ケース・オウエンスと宇和島ヨットクラブ毛利会長
 5月28日快晴の宇和島湾に、ハワイから約5ヶ月の航海を終えて日本に到着した帆走式カヌーホクレア号がやって来た。ホクレア号は、準備に5年半をかけ、ナイノア・トンプソン船長ら22名のクルー(外洋では12名から13名が乗船)が、近代的な計器類を一切使わない、古代ミクロネシアの伝統航海術(スター・ナビゲーション)でハワイから沖縄までを乗り切るというミッションを成功させた。この冒険は、次代を担う子供たちにたいして、テクノロジーだけに頼らずきちんと自然と向き合い、理解すること、そのことによって、地球や自然を敬い人間として生きる力を強く持ってもらいたいというメッセージを送るために行ったものであるとトンプソン船長は語っている。宇和島へは、ハワイ沖で米潜水艦に衝突されて亡くなった「えひめ丸」の人々の魂を慰霊し、連れて帰るという願いをこめて、特別に寄港した。
 私は彫刻家ケース・オウエンスに誘われて、ホクレア号を出迎えに出た、宇和島ヨットクラブ毛利会長のクルーザーに同乗させてもらった。明浜沖で順風を受け、補助帆を張って快走するホクレア号と出会って手を振って挨拶をかわした。宇和島湾では新えひめ丸をはじめ、数多くのヨットやカヌー、漁船が出迎えた。ホクレア号は約1週間宇和島に滞在、同地の人々と交流を深めた後6月4日に横浜に向けて出港した。


吉田大良灯台付近

宇和島入港
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