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2007年10月号 掲載
第 102 回 ちりめんの釜揚げ丼
 
木嶋水産  伊方町川之浜
西宇和郡伊方町塩成2677-3 電話0894-57-2202
ホームページからも商品購入が可能









 松山空港出発ロビーの愛媛産土産物の売店で、「群青」というしゃれたネーミングの格別においしいちりめんじゃこが売られているのをご存知の方もあろう。
 その群青ちりめんが、佐田岬半島国道197号通称メロディラインの中ほど、伊方町塩成にある木嶋水産の製品である。木嶋水産は、宇和海を半島に向かって遡上してくる片口鰯の稚魚を獲り、鮮度を落とさずに釜揚げにしたり、天日干しにして、いわゆる、ちりめんじゃことして製品にしている。その海べりの社屋兼工場の一室で経営者の木嶋さんの奥さんがとれたてのちりめんじゃこで作る家庭料理を予約で食べさせてくれると聞き、出かけてみた。釜揚げを好きなだけ丼飯にのっけて、生卵と刻みネギでいただく「釜揚げ丼」、ポン酢で食べる生のちりめんじゃこ、かき揚げなど、食べ放題で一人前千円。新鮮なちりめんじゃこをふんだんに使った料理はどれも、もうしわけないほどのおいしさと量である。率直に奥さんに、これでは安過ぎるのではと申し上げると「料理のプロじゃないしね、うちで食べてるのと同じものだしてますから」とくったくがない。若い女性で釜揚げのちりめんじゃこをどんぶり3杯たいらげた人もいるそうだ。生食のものは、天候と漁の具合でない時もある。
 とにかく前日までに必ず電話で予約してでかけること。日曜日と祝日は休み。現地でも「群青」ちりめんはもちろん、自社船で獲った新鮮な鯵や鯛の一夜干し、丸干しなどももとめることが出来る。

 
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