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2006年02月号 掲載
第 85 回 カキフライなど
 
西予市宇和町卯之町ステーション 
 

カキフライ。カキの風味を引き立てるソース。パン粉もおいしい。 
 カキが好きだ。洋の東西も、養殖も天然の岩ガキも問わない。新鮮であればいい。とりあえず、日本。北は厚岸から、山形の庄内浜、能登、仙台から伊勢志摩、広島、愛媛の御荘など、太平洋側、日本海側、瀬戸内海の海を問わず、日本中でカキは獲れて、それぞれに土地土地のおいしさがある。カキは不思議な生き物で、どこで生まれても、育った海のカキになるという。ひどい赤潮でカキが絶滅したフランス、ノルマンデイーのカキ養殖が厚岸かどこか、日本のカキの種を持ち込んで復活を果たしたという話を新聞で読んだ記憶がある。フランスの海で、日本の種がもとの死に絶えたフランスのカキと同じ味のカキに育ったというのである。好物のカキの話であるせいもあろうが、うれしい話ではないかと思ったのである。


横手さんが吟味した新鮮なカキ 
 とにもかくにも、昨冬から今年にかけてのカキは格別に美味しい気がする。
 生ガキも酢ガキもカキフライもグラタンも釜飯も、天ぷらも土手鍋も、とにかく、新鮮でありさえすれば、カキに鬼門はない私のことではあるし、大雑把な味覚のせいもあるだろう。しかし、それにしても、どこで食べてもはずれがなかった。わが家で、アサリのかわりに、カキを使ってチャウダーにしたのもうまかった。
 さて、毎度の卯之町ステーションのカキフライ。これは、文句なく美味しい。カキフライにかぶせたタルタルソースと皿にたらしてあるトマトソースの相性もいい。ご飯にも合う。もっとカキが食べたければ、ケチャップソースをのっけてオーブンで焼いたのもある。
 カキとは関係ないが、カキフライのランチを食べた後に食べた洋梨のムースは、空気が多いお菓子でケーキの中で最もカロリーが低いそうだ。洋梨のリキュールの香りがさわやかで、後口もよい。ぜひ一度。


カキのケチャップソース焼 

カロリーがいちばん少ない洋梨のムース 

 
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