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2010年03月号 掲載
第 116 回 サイクリストにもやさしい、
おいしいイタリヤ料理店、四万十市のポモドーロ
 
 宿毛市、四万十市 ポモドーロ 
 宿毛本店:宿毛市中央6-6-11  TEL 0880-63-0835
四万十店:四万十市中村天神橋22  TEL 0880-34-2438
定休日 月曜(宿毛店)水曜(四万十店)
営業時間:11時半~22時半(OS22時) 

アンチョビのピザ(3月20日)


トマトとモッツアレラチーズのスパゲッティ
 小野梓や富山房の創業者坂本嘉治馬、大江卓や、林有造、岩村通俊、高俊の三兄弟などの出身地、宿毛市に毎年何度か出かける。一度は夜の宴会の二次会で必ず、ポモドーロというイタリヤ料理店に行く。食べものに実があっておいしいお店なので、自転車で遠乗りに出かけた時、昼ごはんを食べたいといつも思って探すのだが毎回見つける事が出来ない。いつもあきらめて、来々軒で中華そばを食べたり、グランマ・グランパという喫茶店でランチを食べたりする。宿毛の本店は人に連れられて、やや酩酊して行くと、ひどく分かりやすいのだが、昼間探すとなるとむずかしい。


ポモドーロ宿毛店

ポモドーロ四万十店


スポーツバイク用のバイクスタンド
 今年もまた3月にポモドーロに宴会の二次会で出かけた。今度こそ、次に一人で自転車で来た時に迷わぬようにと、しっかりと場所を確かめ、マスターに名刺を貰った。宴会がはねて、少し暇が出来たマスターと話していたら、マスターは実は自転車が好きで、それも時代物のチネリやビアンキのクロモリフレームにカンパニョーロの変速機を着けたのを16台も持っているという。私の自転車は最新型に近く、軽くて丈夫だ。私の重い体を支えて奮闘してくれており、結構気に入っている。しかし、マスターの持っている自転車は美しさという点では比較を絶している。四万十市、旧中村市の天神橋商店街のアーケードの出口近くに支店があって、その店にはチネリのレプリカが飾ってあるそうだ。

海老のカルパッチョサラダ

エスプレッソ


カプチーノもおいしかった

ぶりのカルパッチョサラダ


四万十川右岸を走り、口屋内の沈下橋の上で
 その中村の支店は分かりやすい場所であった。中村には、四万十川沿いに自転車で遠乗りによく出かける。一人の時も友人と一緒のこともある。一条神社に参り、社務所の奥にある、大原富枝の小説『於雪』の舞台になった御所の化粧の井戸を見たり、幸徳秋水の生家や墓所を訪ねたりするときもある。先週の日曜日は江川崎に車を置き、四万十川右岸から三里の沈下橋を渡り、左岸のアップダウンの多い細い道を走って佐田の沈下橋を過ぎ、四万十川大橋を渡って、市内に入った。一条神社の先のアーケードに入って、いちばん奥の出口の右側にポモドーロの中村店があった。海老のカルバッチョサラダとトマトとモッツァレラチーズのスパゲッティを食べ、エスプレッソを飲んだ。魚介類も肉類もサラダもデザートもメニューが豊富で、ピザは大きな窯で焼いてくれる。他にもいろいろ食べたかったが、一人なので次の楽しみに。奥のテーブル席では数人の若者が楽しそうに食事をしていた。家族や友人と来るのにも適した店だ。宿毛の本店同様ワインもいろいろと揃っている。


佐田の沈下橋



チネリのレプリカ
 チネリの自転車はいちばん奥の席の脇にそっと飾ってあった。レプリカというがほれぼれするほどに美しい。その日は、宿毛まで自転車で足をのばした。約1時間走って、今度は迷わず本店を探し当てた。マスターはちょうど床屋に出かけてお留守だった。
 それからしばらくして、また中村店へ自転車で出かけた。店に入ると愛南町出身の中村店の店長さんがスポーツバイク用のスタンドを出してくれた。マスターが用意してくれたのだという。今度は3種類ある、日替わりランチのパスタランチを食べてみた。鮭のクリームソースのスパゲッティ。これもおいしかった。
 ポモドーロは、普通のお客さんだけでなく、自転車で旅をするサイクリストにも優しい店だから、四万十川にツーリングに出かけたり、四国を走ったりするサイクリストは宿毛と中村では是非ポモドーロを訪ねていただき、いっばいおいしい料理を味わってほしいものと思う。

 
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